Round3 新井 智也 vs 土屋 ハインリッヒ

By Handa Takuya

戦うジャッジ新井 智也。トーナメントマジックの世界では、なぜか「戦うジャッジは強い」というジンクスがあり、ここでもそのジンクスが発揮できるのだろうか。

対するは、プロツアーシーンを中心に活躍する土屋ハインリッヒ。ここ最近の戦績は今一つといった印象だが、地力では上位だ。ここでも構築巧者らしさをみせつけるはずだ。



Game 1
新井が先攻でゲームが始まる。新井のデッキは青黒白のリアニメートコントロール通称“太陽拳”である。一方のハインリッヒは《不朽の理想/Enduring Ideal》。オリジナルの調整がなされていて実に興味深い。

土屋が《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》新井が《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》と、お互い終盤の戦闘に向けた基礎を作り上げる。

序盤はゆっくりとした動きだったが6マナ揃ったところで新井が動く。《迫害/Persecute》である。色の指定は「白」。《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》2枚が落ちて ハインリッヒの《ドラゴン変化/Form of the Dragon》が見える。ついに新井は土屋のデッキを理解したようだ。


戦うジャッジ、新井
返しに土屋は《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》起動から《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》……。

新井「あれ? 3枚目?」

返すターンに新井は《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》。《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》と《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》しかいない土屋は少々厳しいか。

《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》と《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》が殴りあった返しの二人のライフは土屋18、新井14。土屋は《神の怒り/Wrath of God》を放つが、新井は《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》が死んでは困ると《差し戻し/Remand》を。

これ以上殴られると勝機がなくなると、続くターンにもう一回土屋が《神の怒り/Wrath of God》。新井は《嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well》で《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》をサクリファイスしライフを得る。

場がまっさらになった。だが有効牌を引いていない新井は動けない。

返しに土屋の《不朽の理想/Enduring Ideal》から《鳩散らし/Dovescape》。まずは突然死を防ぐ構えだ。土屋の《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》からは常に新鮮なカードが現れる。
ターンエンドに新井が屈辱を2枚プレイし、トークンが6体発生するが、アップキープに《崇敬/Reverence》。トークンが殴れなくなる。新井はトークンを追加することしかできない。

今度は、アップキープに《ズアーの運命支配/Zur's Weirding》。もう新井にカードをドローさせない構えだ。荒井の最後のドローは《宮廷の軽騎兵/Court Hussar》。

3枚見た中に《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》は、あったーーーーーーーー。

これを、どうしのぐのか。土屋。

アップキープに土屋は《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》に《押収/Confiscate》。続いて《嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well》にも《押収/Confiscate》! 最後まで完封しきる構えだ。

さらに《債務者の弔鐘/Debtors' Knell》を歴伝したところで、新井が投了した。すべてを封じ込めた土屋が、圧倒的な勝利を収めた。

《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》のトップを常に《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》で入れ替え、フレッシュなライブラリーを維持した土屋がしっかりと循環したデッキを上手く使いきった印象が強かった。

土屋 1-0 新井
Dissension
インパルス君



Game 2
今度は新井の先攻。

土屋は、さっきの勝負を決めたといっても過言ではない強力カード、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》から《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》と順調な展開。

新井も急がなければと《宮廷の軽騎兵/Court Hussar》で手札を整えるが、土屋は新井のエンドに《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を起動し、メインで《けちな贈り物/Gifts Ungiven》。

《壌土からの生命/Life from the Loam》《幽霊街/Ghost Quarter》《神無き祭殿/Godless Shrine》《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》と取り出し、後者の2枚を手札に加える。

返しに動けない新井に対し、土屋は《酷評/Castigate》をプレイ。《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》《絶望の天使/Angel of Despair》が明らかになる。ここから《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》をリムーブ。

新井は6マナしかなく動けない。

土屋《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》で《絶望の天使/Angel of Despair》を抜き去る。新井の手札に土地しか無くなる。

そうしている間にも、《宮廷の軽騎兵/Court Hussar》と《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》でダメージを受けており、土屋のライフは残り13。

青い眼の侍、土屋

アップキープ《壌土からの生命/Life from the Loam》発掘から《幽霊街/Ghost Quarter》で新井の《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery》を壊しさる。

土屋は場をコントロールしているものの、決め手を引く事が出来ないでいたが、ついに勝負手を引いた。《ズアーの運命支配/Zur's Weirding》である。一回は《差し戻し/Remand》されるも土屋にはマナはたくさんある。もう一度通し、勝負をかける。

お互いの手札が公開された。 土屋の手札には《債務者の弔鐘/Debtors' Knell》《けちな贈り物/Gifts Ungiven》《信仰の足枷/Faith's Fetters》だ。対する新井は、 《ゾンビ化/Zombify》《神の怒り/Wrath of God》 と土地3枚。

これは土屋に分があるか。何も出来ない新井を尻目に、土屋は《けちな贈り物/Gifts Ungiven》プレイ。《喚起/Recollect》《酷評/Castigate》《不朽の理想/Enduring Ideal》《回収/Reclaim》で、前者2枚をハンドに。

《酷評/Castigate》で《ゾンビ化/Zombify》を落とし、《債務者の弔鐘/Debtors' Knell》を出し、ゲームを終わらせたのだった。


土屋 2-0 新井


Result:土屋 Wins!
Guildpact
相手の生物も吊れます